日本発の【クラシックバレエ検定】をご存じですか
世界一のバレエダンサーを日本から!
“ボリショイバレエ初の外国人正団員”岩田守弘が監修

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©HIROSHI ABE

 

 

クラシックバレエには、長い歴史のなかで確立された「教え方」があり、それを「メソッド(学習方式)」と呼んでいます。

メソッドの存在により、統一された価値観のもとにプロフェッショナルとしての地位が築かれます。芸術が「プロフェッショナルな職業」として確立されるためには、こうしたメソッドが不可欠なのです。

日本のバレエは、約100年の歴史を有し、それは驚くことにイギリスとほぼ同じ長さです。

一方では世界的な評価を得ている国もありながら、日本は今なお「憧れる側」にとどまっている印象があります。

かつて日本では、正統な教育法を学ぶ機会が限られていましたが、近年では国際化の進展やインターネットの普及により、学べる環境が整いつつあります。

東京や大阪などの都市部だけでなく、オンラインを活用すれば、地方でも質の高い指導が受けられる時代です。

ただし、クラシックバレエは芸術であり、生きた人間から人間へと直接伝える必要があります。

それはとても繊細な芸術であり、数値では測れない「心の継承」が求められます。

この目に見えない芸術的遺産を、次世代に正しく伝えていくために、私は一般社団法人ジャパンバレエの創設者としてメソッドを創造し、さらに「学びの履歴」を可視化するために検定試験制度を新たにスタートしました。

 

 

ひとつ例え話をします。Jリーグが1993年に創設される前、日本のサッカーは「憧れる側」にとどまっていました。しかし、統一されたシステムと正しい指導体系の確立により、地域から指導者レベル、そして選手育成の裾野が一気に広がりました。その結果、中田英寿選手、本田圭佑選手をはじめ、現在世界で活躍する三笘薫選手、冨安健洋選手、遠藤航選手といったスター選手が次々と誕生したのです。野球界も同様です。野茂英雄というパイオニアの存在と、サッカーJリーグの成功に学んだ育成システムの整備がなければ、WBC優勝も大谷翔平選手の歴史的な活躍も実現していなかったでしょう。

私がボリショイ劇場で史上初の外国人正団員となった経験から断言できるのは、芸術においても同じ原理が働くということです。バレエこそが、サッカーや野球に負けてはいられない分野なのです。日本のバレエ界には約100年の歴史があり、それはイギリスとほぼ同じ長さをもつことは先に述べた通りです。

しかし、統一された教育システムと客観的な評価基準がなかったために、個々の才能が点在するだけで、組織的な底上げができていませんでした。

この検定試験制度が、日本バレエ界にとってJリーグ創設のような意味を持つ可能性があると考えています。正しいメソッドを全国に普及させ、地方の指導者のレベルを向上させ、そして何より学習者が自分の実力を客観視できる環境を整える。そうすることで、私のような存在を大きく乗り越え世界のトップとして活躍できるバレエダンサーが生まれるはずです。サッカーや野球が世界に通用する選手を量産している今、バレエ界も同じ道を歩む時が来たのです。

 

(写真)2025年6月にコーチングを行なったボリショイ劇場稽古場にて、同バレエ団現役ダンサーたちと

 

私は幼少の頃から父のもとでクラシックバレエを学び、1990年、19歳で当時のソ連に渡り、モスクワ国立舞踊学校(通称ボリショイバレエ学校)に入学しました。

当時のソ連は物資が乏しく、生活は不便でしたが、私の目の前には、日本では触れることのなった正統的なクラシックバレエの世界が広がっていました。物心がつくかつかないうちからクラシックバレエの虜となり、心から愛していた私は、夢中で稽古に励みました。

(写真)ボリショイ・バレエに所属する以前の取材テープより[TBS系「NEWS23」2023年11月4日放映分より]

 

思い返せば、あの環境は非常に刺激的で、自分を成長させてくれる素晴らしいものでした。当時は将来や仕事のことを考える余裕もなく、ただ「うまくなりたい」という一心で日々を過ごしていたのです。人一倍努力を重ね、数々のコンクールで優勝。ロシアのバレエ団でプロのダンサーとして舞台に立ち、人々に感動を届けることができました。しかし、芸術の世界には終わりがなく、学び続ける日々はその後も続きました。

特にボリショイバレエへの情熱はひときわでした。17歳のとき、日本から初めて訪れたボリショイの舞台を間近で観たときから、その思いはさらにはげしく燃え上がるばかりでした。

力強く、正しく、美しく踊るすべてのダンサー。名作のなかに自らが入り込んだような幻想に観るひとを誘うオーケストラ。きらびやかで、威厳に満ち、それぞれが個性的な観客。そして大きな生き物のような妖気と様式美に満ちた劇場。既にソ連のひとりの職業ダンサーであった私は「何がなんでもこの舞台に立ちたい!」と考えはじめていました。じつは、18世紀の設立以来、ボリショイで外国人は誰ひとり採用されたことがなかったのです。

でも私は、当時ボリショイの芸術監督だったユーリー・グリゴローヴィチ氏が創設したモスクワ国際バレエコンクールで金賞を獲っていました。「自分にはグリゴローヴィチと働く権利がある!」と確信していました。

それでも狭き門だとはわかっていたので、今思えば、若気の至りもいいところですが何度入団を断られても願書を届けに行ったり、劇場の入口でグリゴローヴィチを待ち伏せして、直接お願いしたり。

ようやく研究生として劇場に入ることが認められたのはボリショイの舞台を初めて見てからじつに8年後の1995年。そして正団員、ソリストとなったのはさらにその1年後のことでした。所属してからは、バレエに対する見方そのものが大きく変わりました。偉大な教師たちの教えとダンサーたちとの共演は、まさに美を支える道徳の継承そのものでした。

 

(写真)ソ連時代の空気を残す改修前のボリショイ劇場にて[『婦人画報』2005年9月号特集ページより]©HIROSHI ABE

 

クラシックバレエの魅力は、知れば知るほど奥深く、長い歴史の中で練り上げられてきた教育体系は、実に理にかなっています。

ダンサーが才能を開花させるには、多くの要素が必要ですが、なかでも最も重要なのが「基礎を正しく身につける」こと。すべての世界において正しい基礎は重要ですが、バレエほど基礎が不可欠な芸術はないといっても過言ではありません。

基礎がしっかりと身についている踊りは、品格があり、観る人に道徳的な美しさすら感じさせます。ソ連に渡って二年後、国立モスクワ・バレエ・アカデミーで学んだ時期に、アレクサンドル・ボンダレンコ先生という素晴らしい先生に師事したことがありました。厳しくも愛情のこもった指導の日々のなかで先生は、「バレエは道徳」という私に授けてくれました。いまも、ことあるごとにこの言葉が鮮明な稽古場のシーンとともによみがえります。

正しい基礎は怪我の予防にもつながります。

私自身、しっかりとした基礎教育のおかげで、大きな怪我に見舞われることなく現役生活を送ることができました。こうした伝統的なバレエ教育制度は、本当に素晴らしいものです。

 

(写真)[『婦人画報』2005年9月号特集ページより]©HIROSHI ABE

 

今回、皆さんにご紹介する検定試験は仮の名前を「ジャパンバレエ・グレード検定試験」といいます。

正式な名前はまた改めてお披露目しますが、コンセプトは、バレエを愛する方ならば誰でもどこにいても、このテストを通じてバレエの真髄を感じていただける、そんな検定試験です。

まず、ダンサーの皆さんには6級〜1級を用意しました。6級〜4級までは初学者向け。正しいメソッドのもとでクラシックバレエの世界に親しんでもらい、社会に出てからもひとりの社会人として役に立つ心のプロトコルを身に着けてもらえればと考えています。3級からは仕事として、国内外どこかの劇場でダンサーと働くことを目指す学習者に向けたものです。これらに合格した皆さんには、現地で見学、研修、入団テスト受験の権利までゆくゆくはサポートしていきたいと考えています。

 

 

指導者で、私のバレエ教育の考え方に賛同いただける方に向けても、僭越ながらテストとディプロマを準備中です。

予定ではC級〜A級の3段階、習得いただいた先生には私の検定試験の講習指導者、本試験採点者として活動いただきたいと考えています。

※指導者テストは現在準備中ですが、2025年末〜2026年初めまでにはスタートしたいと思います。

そしてバレエファンの観客の皆様にも、検定試験をご用意しました。バレエの目利き、見巧者(みごうしゃ)の方々の、その見識の高さや知識欲の素晴らしさを「見える化」するために私が考えた検定試験です。

長年実感してきたことですが、バレエダンサーはやはり観客(鑑賞者)の皆さんの「視線に育てられる」ものだと思うのです。

鑑賞者の方のためのテストですから、実技はもちろんなくて、選択式のインターネット試験のみですが、ご自身の内なるバレエ愛と向き合うよい機会になると確信しています。

 

 

◉IBT(Internet Based Testing:インターネット試験)の費用

 

「ジャパンバレエ・グレード検定試験」(仮称)は、全国どこでも、パソコンでもスマホでも受験できるよう、インターネット試験のシステムを採用します。

 

(写真はイメージ)

 

◉電子認証実施の費用

合格者の方には全員、国際基準の電子認証=「学習履歴の見える化(パソコンでもスマホでも)」を実現する電子認証を授与します。

 

(写真はイメージ)

 

◉会員管理システムの費用

バレエ学習者の皆さんの講習や実技試験などの予約をシンプル化し、正しく効率的な学習に欠かせない履歴&スケジュール管理を確保します。

 

(写真はイメージ)

 

◉クリエイターの方々、専門家の方々への謝礼

今回の検定試験リニューアルに際して、制度設計、試験システムの改善、WEBコンテンツの刷新などに力を貸してくださった方々への謝礼にも充てさせていただきます。

 

◉検定試験を実施する上で生じるさまざまな運営費

 

芸術にとって資金は、人間にとっての「酸素」のようなものだと私たちはいつも考えています。ご支援いただいたことを糧に、継続的な検定試験の実施を叶えていきたく存じます。

 

ここでご支援くださる皆さんへの御礼(リターン)をささやかながらご用意していますので、説明させていただきます。

【18歳以下のバレエ学習者(主に初学者、自分のレベルを知りたい方)が対象です】

◆ダンサー6級模擬試験トライアルコース(18歳以下対象/保護者の方申し込み可)

 

【私たちの検定試験の主旨や「世界一のバレエダンサーを日本から」という目標に賛同してくださる皆さんが対象です】

◆純粋支援スパシーバ!動画メッセージコース

 

【18歳以下のバレエ学習者(主に初学者、自分のレベルを知りたい方)が対象です】

◆ダンサー6級チャレンジ(18歳以下対象/保護者の方申し込み可)

 

【バレエ学習者や指導者の方々以外の愛好家、ご父兄の皆さんが対象です】

◆「バレエ通」鑑賞者検定チャレンジコース(模擬テスト1回権利付き)

 

【バレエ学習者や指導者の方々以外の愛好家、ご父兄の皆さんが対象です】

◆「バレエ通」鑑賞者検定チャレンジ慎重派コース(模擬テスト2回権利付き)

 

【私たちの検定試験の主旨や「世界一のバレエダンサーを日本から」という目標に賛同してくださる個人の皆さんが対象です】

◆「お名前教科書掲載」コース

 

【岩田守弘との交流を楽しみたいと考えてくださるバレエ愛好家、またバレエ学習やバレエ教育に強い関心をもたれている学習者、指導者の方々も対象です】

◆オンラインイベントコース

 

【岩田守弘との交流を楽しみたいと考えてくださるバレエ愛好家、またバレエ学習やバレエ教育に強い関心をもたれている学習者、指導者の方々も対象です】

◆オンライン&リアルコース(実技試験見学の権利付き/女性限定)

 

【主にバレエ未経験だけどバレエに興味のある方、バレエメソッドを通じたからだづくり・ボディメイクに関心のある方が対象です】

◆未経験者OK!バレエメソードからだづくりコース(女性のみ)

 

【主にバレエ未経験だけどバレエに興味のある方、バレエメソッドを通じたからだづくり・ボディメイクに関心のある方が対象です】

◆未経験者OK!バレエメソードからだづくりコース(男性のみ)

 

【私たちの検定試験の主旨や「世界一のバレエダンサーを日本から」という目標に賛同してくださる企業の皆さんが対象です】

◆「法人名教科書掲載」コース

 

【バレエ学習者や指導者の方々、ご父兄の皆さん、またそれ以外の愛好家の皆さんも対象です】

◆見学自由コース(5−6級実技試験/1年間/オンライン講演会参加の権利付き/女性のみ10名限定)

 

【バレエ学習者や指導者の方々以外の愛好家、ご父兄の皆さんが対象です】

◆本国研修帯同の権利コース(5組10名限定 ※各組1名以上女性限定)

 

(写真)毎年春に開催される「岩田守弘バレエスクール」(ブリヤート共和国ウラン・ウデ)の生徒発表会より

 

【私たちの検定試験の主旨や「世界一のバレエダンサーを日本から」という目標に賛同してくださる皆さんが対象です】

◆純粋支援スパシーバ!「オリジナル特製リング」コース

(写真)岩田守弘が親交のあるシャーマンの皆さんと。©HIROSHI ABE

 

クラシックバレエは、日本ではまだ馴染みが薄いかもしれません。

しかし、その本質には、日本人が大切にしてきた「伝統」や「礼儀」「品格」と響き合うものがあると確信しています。

本来であれば、こうした制度が国によって整備されることが望ましいですが、それまでの間は、私たち自身の力で歩みを進めてまいります。

ですから、このページを読んでいただいている皆さまのご理解とご賛同が、何よりの力となります。

クラシックバレエは、視覚・音楽・文学が溶け合い、人の心に深い感動をもたらす総合芸術です。その価値は、一朝一夕に生まれてきたものではありません。

歴史を彩った先人たちが遺した〈見えない財産〉を、私たちは大切に受け継ぎ、さらに磨き上げ、次の世代へ正しく手渡していく使命を負っています。

いま私たちが掲げる目標は、「日本のバレエを、世界で真に通用するレベルへ」引き上げること。

その実現には、育成システムを根本から見直し、世界基準のカリキュラムと手厚いサポート体制を整えることが不可欠です。

適切な指導と機会があれば、日本の子どもたちが“世界一”に立つことは決して夢物語ではありません――そう確信しているからこそ、私たちはこの挑戦を始めます。

本クラウドファンディングは、その第一歩です。ともに歩んでくださる皆様の力があれば、子どもたちの翼はさらに大きく広がり、日本発のバレエが世界の舞台で輝く未来を必ず創り出せると信じています。

どうか私たちの思いに共鳴し、ご支援を賜れましたら幸いです。皆さまとお逢いできる日を、心より楽しみにしております。

 

(写真)検定試験(仮称)5級実技講習動画より

 

一般社団法人ジャパンバレエ代表 岩田守弘
 


 

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