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おいしくて、豊かで、おもしろい
ご飯を食べればマレーシアがわかる
書籍『食から探るマレーシアの魅力(仮)』を出版したい!

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✴︎クラウドファンディング期間中のみ、お得な先行予約特典がございます
✴︎目標金額に未達成の際はプロジェクトは非成立となり書籍は制作されません
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✴︎発行予定時期:2026年夏頃の予定
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✴︎ヘルプ・よくあるご質問
 


おいしくて、豊かな食
そして、おもしろいマレーシア人たち

「多民族とはいったいどういうもの? 食から探るマレーシアの魅力」。ーー本書は、旅で出会ったマレーシア人の台所やふだんの食風景を描く“ごはん紀行”。さまざまな文化背景をもつマレーシア人が登場し、家庭料理や食文化のリアルを紹介しながら、いろいろな民族がともに暮らす多民族国家マレーシアの魅力を描きだす。
 
“おいしそう”“食べてみたい”が満載の本であり、多様性がうみだす違いの“おもしろさ”を見つめる。違っているから、おいしい食が無数にある。そして、違いがあたり前にあるマレーシアが教えてくれた、わたしはわたしでいいんだ、という安心感を読者の方に届けたい。
 

 

 

 


書名:食から探るマレーシアの魅力(仮)
著:古川音(ふるかわおと)
仕様:並製本/全4C
ジャンル:単行本・紀行・料理
発行・発売:サウザンブックス社(SEN BOOKSシリーズ)

 
さまざまな料理を通して見えたのは、命の数だけある多様な味。そのどれもがマレーシア料理として欠かせないものであり、マレーシア料理という集合体の一部でもあった。

<内容案>

◆マレーシアごはんと民族・・・民族が違えば、台所での技が違う
・ペナンで出会った「ニョニャ」料理にみる、祖母から母へ、母から娘へ、と受け継がれる技。食材の下処理だけで2時間など、手間をおしまない作業がうみだす究極の家庭の味。
・クアラルンプール近郊で暮らすマレー系のジョハリさんは、記憶の味を頼りに母の料理を再現する日々。亡くなった母の料理を作るのは、母への祝福につながる、と語る。
・ボルネオ島サバ州、山で暮らすルングスの家庭料理に出会う。庭で自生する野菜の塩漬け、魚の干物と野菜をココナッツミルクで煮込んだものなど、滋味深いおかずの数々。
 
◆マレーシアごはんと家族・・・決まりのない、家族のカタチ
・インド系のウシャさんが大事にするのは、義母から教わったカレー粉のレシピ。会社を退職後に料理に目覚め、スパイスを天日干しするところからていねい仕込む。
・両親の介護でマラッカの実家に戻ったのを機に、庭で小さな菓子店を始めたCDさん。幼いころから料理が好きで「私にとって料理はセラピー」と教えてくれた。
 
◆マレーシアごはんと社会・・・屋台での会話が、コミュニティをつなぐ

・トレンガヌで訪れた海辺の揚げもの屋台。カリカリに揚がった衣つきのイカ、ソーセージ、エリンギにチリソースをたっぷりつけ、手でつまみつつおしゃべり三昧。
・ボルネオ島サラワク州、屋台と常連客の関係性を見つめる。「旅行で2週間休むから」と屋台の店主が常連客に電話をするなど密な関係が、いつもの味に付加価値をうむ。
 
◆マレーシアごはんと地域・・・土地の恵みがうみ出した、ご当地料理
・イポーのレストランで教わった「イポーチキン」は、徹底した素材へのこだわりで作り上げる絶品料理。調理はシンプル、合わせるタレはフレッシュさが大事。
・ジョホールの伝統料理「ジョホールラクサ」にみる世代間格差。宴に欠かせないラクサだが、若者が普段食べるのは、チーズたっぷりの鉄板焼きや外国料理である寿司。
 


マレーシアの食事は、おいしくて、豊かで、おもしろい。活動を始めた約20年前からその想いは変わらず、むしろ年々興味が増していて自分でもちょっと怖いほど……。
 
そして最近、本を作りたいと考えるようになった。なぜなら、マレーシアの最大の魅力である多様性は、SNSやwebでの個々のエピソードではなく(それもおもしろいけど)それらを1冊にまとめてこそ伝わるから。また、文字という情報の向こうにある香り、人の声、空気感を伝えるには、やっぱり本しかない。出版業界が厳しい昨今、こうやってクラウドファンディングに挑戦できるだけでもうれしい。そして、この本を応援してくれるみなさんに出会えたら、もっとうれしい。
 


なぜこの本を出したいのか。

あるがままの自分でいられた
「多様性」のあるマレーシアの魅力を伝えたい
(発起人・著者:古川音より)

突然の告白で恐縮だが、わたしはマレーシアに感謝をしている。マレーシアのおかげで、あるがままの自分でいられるようになったから。マレーシア? あるがまま? いきなり何? と思ったあなた、気持ちはよくわかる。でも、なんか気になる、と思ったら、話をちょっと聞いてもらえるとうれしい。
 
わたしがマレーシアと出会ったのは2005年。夫の転勤でマレーシアに住むことになった。当時は、英語はまったくダメだし、マレーシアってどこにあるの? という知識の無さで、ちゃんと生活できるか不安。案の定、4年のマレーシア滞在は、失敗ばかりのトホホライフだったが、気がつけば失敗は笑い話になり、日本と違った異文化に接するのはおもしろくて、じぶんでも驚くほどマレーシア暮らしをエンジョイした。
 
そして、本題はここからだ。帰国後、日本の景色が昔と違って見えるのだ。なんか、しっくりこない。正直に言うと、あまり心地よくない。何がそうさせているかというと、日本の社会にある暗黙のルールとやらがつかめない。つかめないから、余計に焦る。
 
ある日のこと。渋谷駅の階段を歩いていたら、とつぜん恐怖を感じた。目に入ってくるのは、階段にびっしり書かれた注意書きの文字、歩く方向をさし示す矢印。それらがものすごい圧で怖い。もし、わたしが矢印の意味を知らなかったら? 何か勘違いをして間違った方向に歩いたら? そんなことをしたら、周りの人にボコボコに殴られそう。そんな妄想がぐるぐる頭をめぐり、震えそうになった。こんな感情、マレーシアに行く前は、一度も感じたことがなかった。そうか、わたしはマレーシアで暮らしたことで、日本を俯瞰してみれるメタ認知能力を手に入れたのかもしれない。そう理解したら、怖さは消え、ちょっとうれしくなった。
 
それから事あるごとにマレーシアを思い出すようになった。カレーを食べればマレーシアのアノ味はおいしかったなぁとか、映画を見ればKLCCの映画館で観客みんなが膝をたたいて大笑いしていた光景がよみがえる。あっ……わたしはマレーシアという国が好きなんだ……そのことにようやく気づいたのである。
 
マレーシアのどういうところが好きなんだろう? おいしい食事、フレンドリーな人たち、南国のあたたかい気候。ぜんぶ好きだけど、いちばん惹かれるのは、マレーシアの多様性のある社会だ。

マレーシアは、マレー系、中国系、インド系の三大民族を有する多民族国家で、多文化社会だ。さまざまな人々がいるので、みんな違ってあたり前、という社会の前提がある。たとえば、看板の言語は複数表記で、テレビはチャンネルごとに言語や出演者のルーツが違う。もちろん、暮らしのなかで違った民族同士が接することは日常茶飯事で、宗教が違うために食事の禁忌が異なる人が隣りどうしに暮らしていることだってある。

そんな社会なので、ある事について知らない人がいたら、教えればいいし聞けばいい、と思っている人が多く、渋谷のような同調圧力を感じることは少ない。たぶん、自分とは違う民族と接するなかで、ある事は知る立場であり、ある事は知らない立場、という入れ替わりが頻繁に起こり、どちらの立場の気持ちもわかるのだろう。
 
そして、多様性のあるマレーシアで暮らしたことで、わたしは変わった。わたしはわたしでいいんだ。そんなあたり前のことが心にすっとなじむようになり、あるがままの自分でいられるようになった。
 
というのも、マレーシア人はマイペースな人が多く、人に合わせるより、合う人を探して仲良くすることが多い。苦手な人と接するときは、相手や自分を変えようとせず、適度な距離をとる。

距離をとるのはなぜかというと、その人の存在を認めているからだ。みんな違って、それでいい。苦手でもその人の存在を認めることが社会の基本にある。そのおかげで、わたしの存在も社会から認められ、それがひいては、生きるうえでの安心感につながり、わたしはわたしでいいんだ、と思えるようになった。
 
2023年、約1カ月かけて行ったマレーシアごはん調査旅でわかったのは、バラエティ豊かなマレーシア料理は、多様性のある社会がうみだした貴重な財産であり、食べることでマレーシアの多様性を体感することができる、もってこいのツールだということ。

旅で出会ったさまざまな人々、食事、おしゃべりをもとに、マレーシアの魅力をまとめた本を皆さんに届けたい。この本を通して、その豊かさやおもしろさを一緒に味わっていただけたら、と願っている。


発起人・著者:古川音(ふるかわおと)
熊本生まれ。編集ライター、マレーシア食文化研究家として、マレーシアに関するライティング、文化講演、レシピ提供、料理講師を担当する。2005〜2009年、マレーシアのクアラルンプールで暮らし、現地の日系出版社に勤務。マレーシアの食、カルチャー、観光情報の取材・執筆の経験を積む。マレーシアの多様な民族が多様な価値観をもったまま暮らす社会に魅せられ活動中。著書に『地元で愛される名物食堂 マレーシア』(地球の歩き方 / 現在はKindle版)、『ナシレマッ』(マレーシアごはんの会)、取材・執筆『地球の歩き方 マレーシア編』(ダイヤモンド社)など。好きなこと、犬との散歩。
https://www.instagram.com/oto_furukawa/


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